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【医師監修】受精卵のグレードと妊娠率の関係は?着床率を高める手段を解説

2021.09.30

不妊治療をおこなっている方などは、受精卵に「グレード」があることをご存知の方もいらっしゃるでしょう。グレードが良い受精卵は、妊娠の可能性を高めます。

 

ですが、「グレードは良いのに、なかなか妊娠しないのはなぜ?」「妊娠率を高めるにはどうしたらいいの?」など悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

そこで本記事では、「受精卵のグレード」をテーマに概要や妊娠率、効果的な判定方法を解説します。不妊や治療方法で悩んでいる方は、妊娠率を上げるための選択肢など分かり、参考になる内容でしょう。

 

妊娠に重要な受精卵のグレード

まずは「受精卵のグレード」について、概要を見ていきましょう。

 

一般的な高度生殖医療(ART)の流れ

まずは、基本的な治療の流れをおさらいしましょう。

 

不妊治療にはさまざまな種類があります。個人の状況にもよりますが、タイミング法やホルモン療法、人工授精など。それらの治療で妊娠が成立しない場合、次のステップとして高度生殖医療(ART)と呼ばれる治療があります。

 

ARTとは、卵子と精子を体外に採り出しておこなう治療で、「体外受精」と「顕微授精」の2つの治療を指します。各治療の具体的な流れを以下にまとめました。

 

【ARTの流れ】

①排卵誘発剤にて複数の卵子を育てる

②育った卵子を体外に採り出す

③精子を採取し、質の良い精子のみを抽出する

④卵子と精子を専用のシャーレに入れて、受精させる(体外受精)。もしくは精子1匹抽出し、直接卵子に注入する(顕微授精)。

⑤受精卵を約6日培養する。(受精卵のグレード評価をおこなう)

⑥受精卵が胚盤胞まで育ったら、凍結させる

⑦移植当日に融解し、受精卵を子宮内に戻す

 

つまりグレード評価とは、受精卵を育てている段階で良し悪しのチェックすることを指すのです。評価のタイミングは、⑤の部分でおこないます。

 

受精卵のグレード評価と目的

評価はどのようにおこなうのでしょうか?

 

受精卵のグレード評価は、2つの時期におこないます。受精後2~3日後の「初期胚」の時期と、受精後5~6日後の「胚盤胞」の時期です。

 

初期胚の時期は、受精卵の形や細胞の分裂具合をチェックして「グレード1~5」と5段階評価をつけます。グレード数は低いほど良好な状態です。その後の胚盤胞の段階では、受精卵内の「胞胚腔」の広がり具合から、6段階に分けて評価をつけます。

つまり評価は、受精卵の「見た目」で判定しているのです。

 

初期胚と胚盤胞のグレード値を総合的に見て、良い状態の受精卵を選びます。基本的には、着床率が高いとされる胚盤胞の状態で子宮内に戻します。ですが、評価結果や状況によっては初期胚の段階で子宮に戻すこともあります。

 

受精卵の評価の目的は、質の良い受精卵を選定し、妊娠率を高めることです。

 

受精卵のグレードと妊娠率の関係

グレードと妊娠率は関係あるのでしょうか?グレードが良くても妊娠できない原因を解説します。

 

受精卵のグレードが良いと妊娠率も高まる?

結論として、グレード評価をすることで妊娠率は高めていると言えます。「グレードが悪い受精卵よりも良い方が正常である可能性が高い=着床後も妊娠が正常に継続しやすい」と考えられるからです。

 

ですが確実とはいえません。グレードが良くても上手く着床せず、妊娠まで結びつかないことも起こるのです。

 

グレードは良いのに妊娠しないときの原因

なぜ「グレードは良いのに、なかなか妊娠に結びつかない」ことが起こるのでしょうか?明確な原因は個人によって違いますが、以下の2つが考えられます。

 

①着床まで進めなかった

②受精卵に染色体異常などの問題があった

 

原因が①のケースは、仕方がないともいえます。着床する・しないは自然妊娠同様、運による部分が大きいからです。ですが受精卵に問題ない場合は、回数を重ねることで可能性は上がると考えられます。

 

問題は原因②のケースです。受精卵自体に染色体異常などの問題があると、着床しにくいか、着床後に流産に結びつくケースほとんど。そのまま妊娠継続できたとしても、先天性の障がいのある子が産まれることになります。

 

「グレードが良くても染色体異常などがあることってあるの?」と疑問に感じた方もいるでしょう。実は染色体異常や遺伝子に異常があるケースでも、受精卵の見た目に違いがないため、グレード評価では判定できないのです。

 

よって、「グレードが良くても妊娠に結びつかない状態」が誰でも起こりうるのです。

 

 

 

妊娠率を高める受精卵の判定の方法や検査

評価に問題がなくても思うように妊娠しない場合、どのような選択肢があるのでしょうか?検査や手段について解説します。

 

染色体異常を調べることが妊娠率を高める近道

結論としては、「受精卵の段階で染色体異常の有無を判定し、正常な受精卵を選定すること」が妊娠率を高める近道です。グレード評価は、受精卵の見た目で判定するため、染色体異常がある受精卵が含まれているケースもあります。

 

評価の良い受精卵を選定してもなかなか授からない場合、受精卵に問題がある可能性も視野に入れておきましょう。

 

染色体異常の有無を調べる「PGT-A」

結論として、受精卵の段階で異常の有無を調べる検査とは「着床前診断」です。正常な受精卵のみを選定することができるため、妊娠率を高める方法として一部の対象者におこなわれています。治療中の方は、ご存知の方もいらっしゃるでしょう。

 

その中でも、染色体異常を調べる検査には「着床前胚染色体異数性検査」(PGT-A)があります。

 

PGT-Aを受診することで、グレード評価よりも効果の高い治療が期待できます。

 

PGT-Aは誰でも受診できるの?

不妊に悩んでいる方は「検査があるのなら、ぜひ受診したい」と思うものでしょう。ですが、日本では着床前診断およびPGT-Aは「一部の対象者のみ可能」なため、全員が受診できるわけではありません。

 

検査は「⽇本産科婦⼈科学会が認定した医療機関のみ」でおこなっています。さらに、「体外受精をおこない複数回妊娠できなかった方」や「妊娠しても数回流産を繰り返している方」など「⽇本産科婦⼈科学会が定める特定の条件に当てはまっている方」しか検査できないのです。

 

検査は、倫理的な観点から「命の選定」とも捉えられるため、「⽇本産科婦⼈科学会の臨床研究に協力する」といった形で現在は実施されているからです。(2021年現在)

 

よってPGT-Aとは誰でも受診できるのではなく、一部の医療機関のみで、かつ条件を満たした方でないと検査できないのです。

 

PGT-Aを受けたい場合の選択肢

先述した通り、日本の機関では限られた方のみしか検査はできません。気になる方は、最寄りで受診できる機関や条件などの詳細をインターネットで調べたり、各医療機関に問い合わせたりしてみましょう。

 

または、着床前診断サービスを提供している専門の機関を検討するのもよいでしょう。株式会社B&C Healthcareでは、着床前診断のサービスを提供しています。

 

B&C Healthcareは米国検査機関と連携して各検査をおこなっています。よって先述したような検査の条件はなく、誰でもPGT-Aや産み分けが可能です。

 

多数の日本人検査実績もあり、遺伝カウンセリングなどのフォローも充実しています。初めての検査をおこなう方や遺伝に関する悩みがある方でも、不安が解消されるサービスを一貫しておこなっております。

 

不妊治療は、心身や経済的に負担が大きいもの。せっかく高額なお金を投資して治療をするなら、治療の選択の段階から、より効果の高い治療やサービスを検討することものよいでしょう。

 

 

まとめ

本記事では受精卵のグレードの概要や妊娠率、妊娠率を高める方法など解説しました。

 

グレードが良い受精卵なのに妊娠しない場合、不安や疑問が出てくるもの。ですが一般的な不妊治療のグレードとは、受精卵の見た目で判定しています。よって、見た目では分からない原因である、染色体異常の有無などは分かりません。

 

受精卵の染色体異常の有無などが分かれば、妊娠率を高めることができると考えられます。悩んでいる方は、今回解説したPGT-Aなどを検討してみてください。

監修

中林 稔 先生
三楽病院産 婦人科部長

日本医科大学卒業。東京大学医学部附属病院で研修後、三井記念病院医長、虎の門病院医長、愛育病院医長を経て、現在三楽病院産婦人科部長。毎日出産や手術に立ち会う傍ら、各地で講演を行い医学的知識や技術の普及に力を入れている。また、少子化及び産婦人科医師不足問題にも積極的に取り組み、教育においても若手医師の育成をはじめ助産師学院の設立等、幅広く活動を行っている。

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