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【医師監修】高齢出産では帝王切開が多い?帝王切開になりやすい人の特徴や母体および赤ちゃんへの負担について

2021.04.13

高齢出産では、帝王切開の可能性が高まると聞き、不安に感じている方もいるかもしれません。今回は、高齢出産と帝王切開の関係に焦点を当て、母体や赤ちゃんへの負担についても触れながら解説します。

 

高齢出産では帝王切開の可能性が高まる

 

帝王切開とは、経膣分娩が困難であると判断された場合に、妊婦さんのお腹と子宮を切開して出産する方法のことです。日本でも帝王切開の割合は増加しており、約2割を占めています。

 

日本で帝王切開が増えた要因の一つに、高齢出産の増加が挙げられます。高齢出産では、妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群など、合併症のリスクが上昇します。そのため、これらのリスクを回避したい妊婦さんの希望によって、帝王切開になるケースもあります。

 

高齢出産に限らず、前置胎盤の場合には、ほぼ必ずといっていいほど帝王切開が選択されます。前置胎盤の理由ははっきりとわかっていませんが、高齢出産ではリスクが上がるといわれているため、それだけ帝王切開の可能性も高まります。

 

さらに、高齢出産では産道や子宮口の硬さが増しており、難産になりやすいことも帝王切開の理由になる場合があります。

 

帝王切開によって赤ちゃんを安全に出産できる利点はありますが、出産後にはベッドで安静にする必要があるため、肺血栓塞栓症のリスクが上がります。また、次回の妊娠で普通分娩の場合に子宮破裂する懸念も考えられます。

 

赤ちゃん側には、肺に羊水が残り、一過性の過呼吸になることがありますが、障害が残ることはないとされています。

 

高齢出産の場合は自然分娩か帝王切開か選べる?

 

高齢出産のとき、医師から自然分娩と帝王切開のどちらにするか選ぶようにいわれる場合もあります。負担の少ない方を選ぼうとする方もいますが、どちらも違った大変さはあります。

 

自然分娩の場合は陣痛に耐えなければならない時間が長く、いざ出産をするときにも痛みは生じます。痛む時間の長さは人によって違いがあり、比較的短く済む方もいますが、最低でも数時間は持続することが一般的です。長い方であれば、2日間に渡って痛むこともあるため、体力的にも消耗してしまいます。

 

帝王切開の場合は、お腹を切ることになるため、麻酔が必要になります。麻酔が切れると切開した部位には痛みを感じますし、術後3日目までは痛みが気になる方が多いです。切開部位が傷跡として残ってしまうという側面もあります。

 

どちらを選ぶかは人それぞれですが、年齢などの条件もふまえながら、医師と相談して決定していきましょう。

 

高齢出産で帝王切開になりやすい人とは

 

 

高齢出産では、あらかじめ帝王切開を予定する場合もありますが、難産で出産に時間がかかり、緊急帝王切開を行うこともあります。母子に負担がかかることを避けるために、緊急帝王切開を選択します。

 

緊急帝王切開は、陣痛促進剤の使用によって確率が上がります。それ以外にも、赤ちゃんが標準より大きい場合や、妊娠高血圧症候群がある場合、BMIが25以上の場合にリスクが上がるとされています。

 

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高齢出産における帝王切開以外のリスクとは

 

高齢出産では、帝王切開の可能性が高まること以外にも、いくつかのリスクを伴います。

 

◆染色体異常の増加に伴う不妊や流産

女性の年齢が高くなると、受精卵に含まれる染色体異常の割合が多くなります。34歳以下でも59%の受精卵に何らかの染色体異常があります。そして、35歳~39歳では63%、40歳~47歳では74%まで割合が増加します。

 

染色体異常のある受精卵では、着床しにくい状態となり、臨床妊娠に至らないことが多いです。そして、妊娠したとしても流産する可能性が高いため、母体にも負担がかかってしまいます。

 

◆ダウン症候群などの障害の発生

染色体異常のある受精卵で出産できた場合でも、ダウン症候群やパトー症候群などの障害を伴う可能性があります。

 

ダウン症候群は、21番目の染色体が1本増えることによる異常で、特徴的な顔つきになります。約半数は心臓の病気を、約10%が消化管の病気を有するとされています。運動発達には時間がかかり、知的発達には個人差もあります。リハビリテーション、療育などを経て、特別支援学級、特別支援学校に通い、就業される人もいます。

 

13番目の染色体、18 番目の染色体が1本増える異常は、それぞれパトー症候群、エドワーズ症候群の原因となります。いずれも1歳まで生きることができる赤ちゃんの割合が1割ほどであり、寿命は短くなります。エドワーズ症候群の子供の中には、10歳を超えても元気で過ごしている方はいます。

 

これらの障害に関しても、高齢出産では発生する可能性が高くなることを念頭に置いておきましょう。 

 

高齢出産のときに赤ちゃんの異常を調べる方法について

高齢出産では、流産や染色体異常のリスクが上がるため、不安に感じられるものです。流産や染色体異常に関して不安があれば、着床前診断を受けるという選択肢もあります。

 

着床前診断とは、体外受精で得た受精卵の異常を調べ、異常がない卵を子宮に戻す技術です。受精卵の染色体、遺伝子の異常について調べるため、流産や障害の発生リスクを下げることが可能となります。

 

高齢出産で上昇する、合併症や帝王切開のリスクには対応することができませんが、赤ちゃんの流産や障害の可能性など、不安に感じることを減らすという意味では、着床前診断を検討することもできます。

 

日本で着床前診断を受けたい場合には、株式会社B&C Healthcare(B&C Healthcare)のプログラムであれば、希望者が対象となります。通常、国内で検査を受けることができるのは、過去に繰り返し流産した経験がある人などに制限されていますが、B&C Healthcareの検査では異なります。米国の検査機関に受精卵を輸送する仕組みを導入しているためです。

 

実際に検査を行うのは、米国で豊富な実績を誇る検査機関です。体外受精で得た受精卵の着床率が上がると報告されています。検査は日本にいながらにして完結し、米国に受精卵が到着してから2~5週間ほどで結果が通知されます。

 

また、B&C Healthcareの着床前診断では、高確率で男女産み分けができることも利点です(統計上98%以上といわれています)。高齢出産で、赤ちゃんに希望する性別があるときにも、B&C Healthcareの着床前診断を検討することができます。

 

高齢出産に伴う不安を減らしたいときには、妊娠前に染色体や遺伝子の異常を調べることができる、B&C Healthcareの着床前診断を検討してみてはどうでしょう。

 

 

監修

中林 稔 先生
三楽病院 産婦人科部長

日本医科大学卒業。東京大学医学部附属病院で研修後、三井記念病院医長、虎の門病院医長、愛育病院医長を経て、現在三楽病院産婦人科部長。毎日出産や手術に立ち会う傍ら、各地で講演を行い医学的知識や技術の普及に力を入れている。また、少子化及び産婦人科医師不足問題にも積極的に取り組み、教育においても若手医師の育成をはじめ助産師学院の設立等、幅広く活動を行っている。

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