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【医師監修】染色体異常を見つけたらどうすればいい?効果的な対応方法を徹底解説!

2021.04.28

検査によって染色体異常を見つけたら、どう対応すれば良いのでしょうか?今回は、染色体異常の原因や、異常を見つけたあとの対応について解説します。また、染色体異常を見つけたあとで、心理的に葛藤することを回避したい方が視野に入れたい検査についてもご紹介します。

 

染色体異常とはどういうもの?仕組みと症状について

ヒトの細胞には染色体と呼ばれる構造があり、遺伝情報を保有しています。ヒトの場合、22対44本の常染色体と、1対2本の性染色体があり、これらの染色体に数や形態の異常が生じることを「染色体異常」と呼びます。数に異常が生じる場合を数的異常というのに対し、形態に異常が生じる場合は構造異常といいます。

 

どの染色体に、どのような異常が発生するかによって、赤ちゃんが染色体異常を持って生まれたときの障害も変わってきます。染色体異常は、常染色体にも性染色体にも生じる可能性があります。

 

染色体異常があることは珍しいことではなく、一般的な受精卵にも異常が認められることがあります。染色体異常のある受精卵は着床に至らないことがほとんどですが、妊娠後に流産の原因になるとも考えられています。

 

実際に生まれる赤ちゃんのうち、染色体異常が発生する確率は0.1%程度とされており、染色体異常によって引き起こされる病気にはさまざまな種類があります。

 

染色体異常が発生する原因とは?

これから妊娠や出産を予定している方にとって、染色体異常が発生する原因については気になるところです。染色体異常を見つけたら、「遺伝したのではないか?」とお考えになる方もいますが、実は、遺伝は関係ないことの方が多いとされています。

 

構造異常では両親のいずれかが染色体異常の保因者である可能性もありますが、数的異常では偶発的に発生することがほとんどと考えられています。たとえば染色体異常として発生率が高いダウン症候群は、21番の常染色体が偶発的に3本に増える数的異常が原因となっています。

ただ、染色体異常の原因として、母体の年齢とは深い関係があることが明らかになっています。染色体異常のある受精卵の割合は年齢とともに増加すると考えられています。ダウン症候群の発生率をみても、20歳では1/1068、30歳では1/626、40歳では1/68となり、年齢とともにリスクが高まっていきます。

 

年齢が高くなるほど染色体異常の可能性は高くなりますが、若い方の赤ちゃんでも異常が生じる場合はあります。染色体異常のある赤ちゃんを授かることは、誰にでも起こる可能性があるものととらえておきましょう。

 

染色体異常を見つけたらどうすればいい?

 

染色体異常を見つけたら、どうすべきか悩んでしまうご夫婦も少なくありません。染色体異常を調べる方法はいくつかありますが、妊娠中に赤ちゃんの異常を調べる検査は「出生前診断」と呼ばれています。生まれる前に行う検査であることから、「出生前」と名付けられているのです。

 

◆確定診断のため詳しい検査を行う

出生前診断には、「確定診断」と「スクリーニング検査」があります。スクリーニング検査は血液検査や超音波のような方法を採用しているため負担が少ないです。

 

妊婦健診で行う超音波検査でも、赤ちゃんの首の後ろにあるむくみの厚み(NT)などから、染色体異常が疑われることがあります。NTは正常な赤ちゃんにも認められることがあるため、これだけで染色体異常であると断定はできませんが、こうした超音波検査も広い意味では出生前診断に含まれます。

 

特に近年は、採血だけでダウン症候群などの病気を比較的高い精度で調べることができるNIPT(新型出生前診断)という手法も登場しています。

 

スクリーニング検査で陽性だった場合、確定診断として「羊水検査」や「絨毛検査」を受けることが一般的です。それぞれ羊水や絨毛の一部を採取して、赤ちゃんの染色体や遺伝子の異常を直接調べることができるため、診断を確定させることが可能となります。ただ、細胞を採取する際に負担や刺激が加わり、稀に破水や流産、感染などを引き起こすため、そのリスクについては念頭に置いておきながら検討する必要があります。

 

◆染色体異常を見つけたときの葛藤

簡便な検査も出てきていますが、やはり、染色体異常を見つけたら「妊娠を継続すべきかどうか」と葛藤してしまう方もいるのが現状です。

 

妊娠中に検査を受けて染色体異常を見つけたら、出産前に障害に関する情報を集めて置いたり、出産後に赤ちゃんを迎え入れる準備ができたりします。そのような利点はありますが、「妊娠中に赤ちゃんの障害について知りたくなかった」と感じる方もいます。

 

出生前診断の結果にかかわらず赤ちゃんを出産する意思がご夫婦で固まっていれば、最初から検査を受けないという選択肢もあります。いずれにしても出産はしたいけれど、陽性か陰性かを知って、心の準備だけはしておきたいという方もいるでしょう。あるいは、「結果を受けてからそのときに考えたい」「育てる自信や経済的余裕がないので陽性ならば妊娠を継続しない」など、ご夫婦によって思いはそれぞれです。

 

そもそも検査を受けるのか、結果が陽性だった場合にどのような決断をくだすのか、あらかじめご夫婦でよく話し合って決めることが大切です。

 

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染色体異常を見つけたらどうしよう…と不安を感じているなら着床前診断も検討しよう

 

「染色体異常を見つけたら、自分も葛藤してしまうのではないか…」という気持ちがある方は、着床前診断を受けることも視野に入れてみてはいかがでしょうか。

 

着床前診断は、妊娠してから行う検査ではなく、受精卵の段階で異常を調べるものです。着床前診断は、体外受精胚移植における着床率を上げ、流産の可能性を低くするために用います。

 

着床前診断には、「着床前単一遺伝子疾患検査 (PGT-M)」、「着床前染色体構造異常検査(PGT-SR)」、「着床前胚染色体異数性検査 (PGT-A)」があり、それぞれ目的が異なります。PGT-Mは遺伝性の疾患が子供に遺伝しないかどうか、PGT-SRはご夫婦のどちらかにある転座や逆位などの染色体構造異常について調べ、PGT-Aは染色体異常を調べます。現在行われている着床前診断の多くはPGT-Aとなります。

 

着床前診断を受けるメリットは、「染色体異常を見つけたらどうしよう」という葛藤が生じないことにあります。あらかじめ異常がないことを確認してから着床に至るため、出生前診断で陽性と告げられたときのような葛藤がないのです(※着床前診断を受けても、必ず羊水検査を回避できるわけではありません)。また、希望の性別の子供が生まれる受精卵を子宮に戻すことで、高い確率で男の子や女の子の産み分けも可能である点もメリットです。

 

日本でも着床前診断の臨床研究が始まっていますが、まだまだ検査を受けることができる対象者は制限されています。しかし、株式会社B&C Healthcare(B&C Healthcare)という会社の着床前診断なら、日本にいながらにして、検査を受けることが可能となります。

 

B&C Healthcareの着床前診断では、日本国内の病院で体外受精を行い、そこで得られた受精卵(または細胞から取り出したDNA)を米国の機関に輸送します。この検査機関は世界的に豊富な実績を有しており、最新技術であるNGS法で検査を実施しています。

 

「染色体異常を見つけたら…」というご不安をお持ちの方は、日本で受けられるB&C Healthcareの着床前診断を検討してみても良いかもしれません。

 

 

監修

一倉絵莉子 先生
六本木ヒルズクリニック

産婦人科医 / 六本木ヒルズクリニック 日本産科婦人科学会専門医、日本女性医学学会会員 日本大学医学部卒業。川口市立医療センター、北里大学メディカルセンター産婦人科等に勤務。

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