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【医師監修】妊娠前における「遺伝カウンセリング」とは?目的や流れを解説

2021.07.27

妊娠を考えたとき、「生まれてくる子に先天性の病気がないか?」と誰しもが不安に感じるものです。胎児にあらかじめ異常があるかを調べる「出生前診断」を視野に入れる方もいらっしゃることでしょう。

しかし、インターネットで情報収集すると、さまざまな種類の診断方法が見つかります。そのため、「結局どの検査を受ければいいのか分からない」「もし診断して異常があった場合、どのような行動をとるべきか?」と具体的なステップが分からず、迷うもの。

そんなとき、遺伝に詳しい専門家による「遺伝カウンセリング」を受けて、今後の具体的なステップを決める方法もあります。

今回は、妊娠前における「遺伝カウンセリング」について、概要や目的、受診の方法を解説します。

 

「遺伝カウンセリング」とは?概要や目的

「遺伝カウンセリング」とは何をおこなうのでしょうか?受診を検討する前に、概要や目的をしっかり認識しておくことで今後の有意義な判断ができます。

まずは、概要を見ていきましょう。

 

「遺伝カウンセリング」とは

「遺伝カウンセリング」とは、遺伝に関する正しい医学的な知識を伝え、今後の検査や方向性を決定する手助けをする、カウンセリングを指します。遺伝によって起こりうる病気や体質、妊娠、出産などの不安や検査の選択・決定など、相談者の疑問やヒアリング結果に応じて情報を提供するイメージです。

また一方的に知識や手段を伝えるだけでなく、相談者のメンタル面のサポートも含めており、相談者自身による意思決定のサポートをしています。

実施するのは、「認定遺伝カウンセラー」か「臨床遺伝専門医」という遺伝に関する専門家です。

 

なぜおこなうの?カウンセリングの目的

目的を一言で表すと、「相談者自らが、今後の行動を決定できるようにサポートすること」です。

例えば妊娠における出生前検査の結果によっては、「妊娠を継続するか否か」や「胎児の生死の確率」など厳しい結果やつらい判断を迫られることもあります。その場合、冷静に判断できなかったり大きな精神的ダメージを受けたりすることも考えられます。

そのようなケースも想定して、専門家はカウンセリングを通して各検査の目的や実施の判断、起こりうる状況などを、事前に相談者へ明確にしていくのです。

最終的に相談者が「自分の判断に納得した決断ができること」を支援することが目的です。

 

カウンセリングの対象者

ここまで読んで、興味のある方は「自分も受けられるのだろうか?」と気になることでしょう。どのような方が対象者になるのでしょうか?

結論、「遺伝に関する疑問や不安を抱えている人」は全て対象者です。疾患を抱えている人や健康な人、またはその家族など誰でも対象になります。

 

遺伝カウンセリングの内容や費用

概要は先述した通りですが、「実際にどのような内容を話すの?」「費用はどのくらいかかるの?」と気になる方もいらっしゃるでしょう。具体的なイメージが湧けば相談したい内容や事前に用意すべきことが分かります。

以下では、具体的な内容や費用などを解説します。

遺伝カウンセリングの内容

聞かれることや内容に決まりはなく、各専門家や扱うジャンル、相談内容ごとに変わります。参考に、ヒアリングされる内容例を以下にまとめました。

・カウンセリングを申し込んだ理由
・自分が過去の患った病気や治療過程、結果(必要に応じて家系図など持参)
・妊娠や出産に関する情報
・家族が患った病気(家族歴)
・特定の検査の希望や受診したい動機やきっかけ
・現在抱えている、遺伝に関する不安や疑問点

上記の内容をふまえて専門家は、遺伝に関する医学的な知識や情報、各検査の詳細や選択肢などを伝えます。また、相談者が抱える悩みや不安などの傾聴も含め、心理的なサポートや助言も同時におこないます。

受ける前には、上記の項目をふまえて受ける目的や相談内容を事前にまとめておくと、当日スムーズでしょう。

遺伝カウンセリングが受診できる場所は?

「カウンセリングはどこで受けられるの?」「近所の病院やクリニックでも可能なの?」と疑問に思うことでしょう。提供している場所を見つける方法として、以下の選択肢があります。

・かかりつけの医療機関に相談する
・「全国遺伝子医療部門連絡会議」の公式ホームページ内の施設検索より探す
・インターネットで情報収集する

また、「出生前診断」や「体外受精」などを実施している専門の機関でもおこなっているケースもあります。

カウンセリングの一般的な費用

費用はどのくらいなのでしょうか?「受けてみたい」と思う方は気になるもの。

一般的な費用は、一回につき5,000円前後~10,000円前後です。回数や時間は、相談内容や医療機関の方針、専門家によって違います。

詳しくは、各機関に問い合わせて確認しましょう。

 

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遺伝カウンセリングの選び方のポイント

カウンセリングに興味を持った方の中には、「どこで受ければいいのだろう?」と迷う方もいらっしゃるのではないでしょうか?人生で大きな決断や判断のきっかけになるため、納得できる機関や効果のある機関で受けたいものです。

そこで、遺伝カウンセリングの選び方のポイントを解説します。

カウンセリングの選び方のポイント

実際に選ぶポイントや重視するポイントは各個人の価値観や相談内容によって違うため、正解はありません。まずは、自分や家族が重視するポイントを整理してみるとよいでしょう。

参考に、選ぶポイントを紹介します。

・遺伝カウンセリングを実施した人数が多いなど、実績がある機関か?
・相談したい内容に関する豊富な知識や実績のある、専門的な機関か?
・受けられる機関は遠いか?遠方の場合、オンラインでの対応も可能か?

詳細や実施内容は各機関で違います。問い合わせたり、調べたりしてみて、自分に合ったカウンセリングが受診できそうな機関を探しましょう。

効果的なカウンセリングで今後の選択肢を得よう

さまざまな機関がありますが、弊社(株式会社B&C Healthcare)でも遺伝カウンセリングを提供しています。

弊社では、米国の検査機関(SEQUENCE46)と提携し着床前診断のサービスを提供していますが、サービスの一環としておこなっています。米国の検査機関はこれまでに約2万以上の検体を検査しており、日本人を対象とした検査は約1千個以上と充実した実績があります。

ただ検査を提供するだけでなく、検査後も不安ごとや不明点を解消できる機会を設けており、今後のステップを一緒に考えることができます。日本語の通訳付きで、オンラインでも対応可能な環境です。安心して妊娠、出産の不安も解消できるように努めている機関です。

このように、ただ検査を提供するのではなく、その後の不安や悩みなどを解消できる機関を探すのも重要です。

自分や家族の幸せのためにも、効果的なカウンセリングを提供している機関を探し、納得のいく人生の選択を選びましょう。

 

まとめ

遺伝カウンセリングについて解説しました。

カウンセリングの目的とは、「相談者が自らの判断に納得した決断ができるようにサポートすること」です。知識や情報を一方的に伝えるだけではなく、心理的な部分もサポートしています。

遺伝に関する不安を抱えているときは、一人で悩まず専門的な知識や実績を持った専門家に話を聞いてもらうとよいでしょう。

弊社の提供しているサービスの資料請求は、以下から可能です。

 

 

監修

一倉絵莉子 先生
六本木ヒルズクリニック

産婦人科医 / 六本木ヒルズクリニック 日本産科婦人科学会専門医、日本女性医学学会会員 日本大学医学部卒業。川口市立医療センター、北里大学メディカルセンター産婦人科等に勤務。

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