痩せすぎや肥満といった体型は、健康に害があるのは想像できるでしょう。実は妊活にも悪影響を与えてしまいます。
妊娠率を高めるには適正な体型を保つことは重要です。不妊で悩んでいる場合、もしかしたらあなたやパートナーの体型に原因があるかもしれません。
本記事では、妊娠と不妊の関係性を解説します。不妊で悩んでいる方や将来子どもが欲しい場合、ぜひ知っておきたい内容です。
そもそも、なぜ不妊になるのでしょうか?原因や体型との関係について解説します。
結論として、不妊の原因はさまざまです。原因が推測できるものから原因不明のケースまであります。また、女性だけでなく男性に原因があるケースも。そのため、不妊治療は自分もパートナーも一緒に取り組むことが大切です。
考えられる原因の一部をまとめました。
【女性】
・月経不順や無排卵性月経など、排卵が正常なサイクルでおこなわれていない
・子宮内膜症や卵管炎などの病気の影響で、子宮や卵管に炎症や問題がある
・精子を拒否する抗体(抗精子抗体)が子宮で分泌され、受精の妨げになっている
・甲状腺に異常があり、女性ホルモンの分泌が正常でない
【男性】
・無精子症や乏精子症など精子の質が悪い
・精索静脈瘤などにより、精子を生産する過程に障害がある
・精子を排出する通り道に障害がある(精路通過障害)
・勃起ができない、SEXで射精できないなど心理的な問題
また、男性女性ともに加齢の影響で卵子や精子の質が下がっていることが原因なケースも。
ここで「体型も不妊の原因になるの?」と疑問に感じたかもしれませんね。
結論として、極端な体型による体の各器官への影響が、子宮や卵子、精子に悪影響を及ぼして妊娠の妨げになることがあります。具体的には排卵や生理、精子の生産や勃起が正常におこなわれない、などです。
そのため、適切な体型は妊娠率を高めるために重要だと言えます。
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痩せすぎや肥満と妊娠には、どのような関係があるのでしょうか。くわしく見ていきましょう。
痩せすぎていると、月経不順や無月経、無排卵などの原因に。
一般的に女性は「痩せていること」に憧れがちです。着たい服が着られたり、外見がカッコ良くなったりするため、ダイエットをする女性も多いでしょう。
ですが、極端なダイエットはエネルギー不足や栄養失調を招きます。すると体は「命を繋ぐ器官」にエネルギーや栄養の供給が優先され、子宮機能は後回しに。その結果、正常な子宮や卵巣機能がストップし、無月経や無排卵に繋がるのです。
もし妊娠・出産できたとしても、子宮機能やエネルギー、栄養などが低下しているため、子どもが低出生体重児になってしまう可能性があります。すると子どもが将来、生活習慣病を患うリスクが高まるのです。
女性は痩せていることに憧れますが、無理なダイエットや痩せすぎは妊娠の妨げになるので注意しましょう。
肥満も無月経や無排卵などの原因に。さらに妊娠高血圧症候群や糖尿病、多嚢胞性卵巣症候群や血栓症などの病気の発症リスクも高まるため、注意が必要です。
太り過ぎていると、脂肪細胞からエストロゲンの分泌が増えて排卵の働きを低下させます。また、血糖値を正常に整えるインスリンの作用が異常だったり、血液に含まれる脂質の数値が異常だったりすると排卵の機能の妨げにもなることも。分娩時も産道に脂肪が多いと、難産に繋がるなどの影響があります。
肥満は不妊のリスクはもちろん、さまざまな病気の発症リスクがあるため危険です。早めに適切なダイエットをして、肥満を解消することが必要だと言えます。
男性の体型も、妊娠に影響します。
例えば男性が肥満や痩せすぎだと、男性ホルモンの働きに異常が起きることがあります。すると精子の生産機能に影響し、精子の量や動き、形に異常があるなど質が低下するのです。精子のDNA情報に異常が起こるケースも。そのため妊娠率が低下するといった報告がされています。
また、肥満は糖尿病や高血圧などの病気を引き起こすリスクも高まります。すると勃起がスムーズにできないこと(ED)に繋がる原因になるのです。
このことから、男性の体型も不妊に大きく影響すると言えます。
ここまで読み「結局どんな体型が妊活に有利なの?」「肥満かも……妊娠率を高めるにはどうしたらいいの?」と思った方もいらっしゃるでしょう。
以下では、体型を知る指標や体型管理の対処法を解説します。
肥満と痩せすぎの指標は、BMIを参考にしましょう。
BMIは「体重(㎏)÷身長(m)の2乗」で割り出された数値です。数値で適正体重か、そうでないかを測ります。
日本肥満学会によると、各指標は以下の通り。
・低体重(痩せすぎ):18.5未満
・標準体重:18.5以上25未満
・肥満:25以上
このうち、妊娠に適したBMIは「20~24」程度と言われています。よってこの数値だと「妊娠に有利な体型」にあたります。
妊活するなら、まずは自分やパートナーのBMIを確認するとよいでしょう。
先述したBMIで肥満だった場合、体重の減少が不妊の改善に有効です。食事や運動により、体重を減らすことで排卵や月経の改善が見込まれます。
ただし、早く痩せたいからといって無理なダイエットや食事の減少は逆効果。エネルギーや栄養不足になり、月経不順や無月経など不妊の原因はもちろん、健康を害します。
栄養バランスの良い食事を摂りながら、運動や筋トレなどで基礎代謝をアップするなど、健康的なダイエットをおこないましょう。
痩せすぎている場合は、体重を増やして適正なBMIに近づけることがポイントです。
ただ「痩せているのでとにかく太りたい!」と高カロリーな食事の摂取、暴飲暴食は健康を害してしまいます。痩せすぎの原因の一つに栄養不足があります。まずは栄養バランスの良い食事を心がけましょう。普段の自分の食生活を振り返り、足りていない栄養素を考えてみるとよいです。
足りない栄養素を含む食材やサプリメントを取り入れたり、朝昼晩3食しっかり食べたりすることから始めるとよいでしょう。
健康的に体重を増やす手段を取り入れて、不妊の改善を目指しましょう。
本記事では、妊娠と体型の関係性について解説しました。
痩せすぎ、もしくは肥満といった極端な体型は妊娠の妨げになることがあります。そのほか、健康面でも多くのリスクがあるので注意が必要です。不健康な体は、幸せな将来への壁になってしまいます。
自分やパートナーが当てはまる方は、今回の内容を参考にして適切な体型管理を心がけましょう。
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