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【医師監修】女性側に不妊治療が必要となる原因は?検査や対策をご紹介

2022.06.27
女性側に不妊治療が必要となる原因は?検査や対策をご紹介

不妊の原因のうち約52%は女性に原因があると考えられています。なかなか子どもができないというカップルは、場合によっては検査を受けて適切な治療をしていくことが必要となるでしょう。男性側が原因となることもあり、もちろん女性とともに検査を受けていくことは必要ですが、今回は女性側にフォーカスを当て、女性側に不妊治療が必要となる原因や、その検査・対策についてくわしくお伝えします。

 

女性側に不妊治療が必要となる原因は?

まずは、女性側に不妊治療が必要となる原因をご紹介します。女性側に不妊治療が必要となる原因として、子宮、子宮頚管、卵巣などの女性生殖器に何かしらの問題があると考えられています。それぞれの器官における不妊の原因を見ていきましょう。

 

子宮が原因となる場合

子宮が原因となる場合

 

女性不妊症の2~7%は子宮が原因とされています。子宮が不妊の原因となる要因に子宮筋腫、子宮内膜ポリープが考えられます。子宮筋腫1つとっても、それが見つかっただけでは不妊症の直接的な原因にはならないことも多くありますが、粘膜下筋腫や子宮内腔の変形を伴う筋層内筋腫は妊孕性を低下させ、不妊の原因となるというデータもあるようです。

 

一方、子宮内膜ポリープがある方で不妊で悩んでいる割合は24%程度とされており、実際に子宮内ポリープの摘出をした方がそうでない人よりも妊娠率が高くなっています。

 

ほかにも先天的に子宮の形態に異常があるため子宮の血流が滞っている、子宮の手術を過去にしていて、子宮内で癒着しているところがあるという場合には、受精卵が着床しにくくなるため、不妊の原因となると考えられています。子宮形態の異常の場合は、反復する流産の原因にもなるといわれています。

 

卵巣や卵管が原因となる場合

卵巣や卵管が原因となる場合には主に2つの理由があると考えられています。1つは排卵ができていないことによる不妊です。そもそも排卵自体ができていない場合や、排卵はしているけれど毎月ではないなど、稀発月経や無月経の場合が該当します。

 

こうした現象は、たとえば過度なダイエットをして体重の増減が激しかったという場合や、過体重の場合に起こりやすいといわれています。さらに、本来であれば閉経は45歳から56歳の間に起こるといわれていますが、突如卵巣の機能が低下して20歳台や30歳台にもかかわらず閉経を迎えてしまう早発卵巣不全によって不妊症になることもあります。

 

もう1つは卵管に何かしらの異常があって排卵した卵子が移動できないとことによる不妊です。卵管が炎症などによって詰まっていたり、子宮内膜症によって卵管周囲が癒着していたりすると、排卵された卵子が通過できないため妊娠に至りません。他に、クラミジア感染症などの性感染症による炎症、回腹手術により骨盤内を手術をした場合の骨盤内の癒着も不妊の原因になると考えられています。

 

不妊治療が必要となる原因が分からない場合も

先述したような明らかな原因が分かる場合もあれば、検査をしても分からず不妊になってしまっている例もあります。実際に不妊の原因の10~20%は原因不明であると考えられています。たとえば諸検査で原因がはっきりはしなかったものの加齢によって卵巣の機能が低下している場合や、自身の抗体が精子を異物と認識して攻撃してしまうことなどが考えられています。

女性が受ける不妊治療の検査とは?

子宮内膜症や子宮筋腫、無月経などは月経痛が重度であったり、月経がこなかったりと分かりやすい兆候がありますが、分かりやすい症状が出てこない場合は検査をしなければ原因を特定することはできません。そのため、不妊の原因を知り、治療に進むためには検査を受けることが必須です。こうした場合に女性が受ける基本的な不妊治療の検査についてご紹介します。

 

内診・経膣超音波検査

まずは、内診や経膣超音波検査をして実際に膣や子宮、卵巣に問題がないのかをチェックしていきます。子宮内膜症や子宮筋腫、クラミジア感染症などの病気がないかはこの検査のみで大まかな目安をつけることができるでしょう。もしも、子宮内膜症や子宮筋腫の疑いがあるという場合には、CTやMRIといった検査を追加して確定させていきます。

 

血液検査

血液検査ではホルモンの分泌量を調べたり、不妊症につながる疾患がないかどうかを調べたりします。女性は黄体期と月経期で分泌されるホルモン量が異なるため、1回の月経周期に2回血液検査を行うのが一般的です。

 

卵管造影検査

卵管が詰まっていないかどうかや子宮の形態に異常がないか、子宮内膜症などがないかどうかを調べる検査です。子宮口から子宮内へ造影剤を注入し、子宮の形や卵管が閉塞していないかをチェックしていくもので、検査中に少し痛みを伴うこともあります。もしも卵管閉塞が不妊の主たる原因であった場合には、この検査によって卵管が開通することもあり、検査後に自然妊娠を見込むこともできます。

 

性交後試験

フーナーテストとも呼ばれることのある試験で、排卵直前の最も妊娠しやすい日に性交をおこない、その翌日に子宮頸管粘液を採取して、精子の運動力を調べます。上記の検査全てに異常がなかった場合に行われることが多く、女性側の器官的な要因が不明なために、その他の原因としてこの検査で女性の免疫抗体によって精子が攻撃されていないかどうかを調べるものです。

 

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実際に行う不妊治療や対策は?

実際に行う不妊治療や対策は?

 

不妊の検査を受けた女性が、その後実際に行う治療や対策についてご紹介します。検査を受けた後はどうやって治療に進んでいくのか、どんなことをしていくのかを実際にイメージしていきましょう。

 

大きな異常がなければまずはタイミング法や人工授精から!

検査をした結果、大きな異常が見当たらなかったという場合や治療の必要性がないと判断された場合にはタイミング法や人工授精から治療はスタートします。

 

タイミング法は排卵のタイミングを検査で調べ、排卵をする2日前前後より性行為をするものです。タイミング法は基礎体温測定や市販のキットを使うことでセルフでもできますが、医療機関を活用したほうがより精度の高い検査が受けられるため、確実にタイミング法を成功させたいという方は医療機関を活用しましょう。

 

人工授精は調整した精子の懸濁液を子宮内へ注入する方法です。これらは自然妊娠に近い治療法のため1度の治療で確実な妊娠をすることは難しいといえますが、回数を重ねるごとに、妊娠できる確率が上がり、4回の治療で80%以上の人が妊娠できると見込まれています。

 

何かしらの異常が見つかっていたら体外受精や顕微授精からスタート

女性側になにかしらの異常があるということがわかり、治療をしたとしても自然妊娠が見込めないという場合や、妊娠をするために不妊治療以外の治療をすることが難しいという場合には体外受精からスタートします。

 

体外受精は採取した精子と卵子を体外で受精させてから子宮内へ移植する方法です。男性側の精子に異常があった時には顕微授精を行います。

 

他の治療法と比べて成功率が高いですが、体外受精をする際には女性だけでなく男性側も検査を受けることが必要ですので、男性側にも検査をうけてもらうように促していきましょう。

着床前診断が不妊治療の対策になることも

着床前診断とは、「受精卵の段階でその遺伝子や染色体を解析し、受精卵が子宮に着床して妊娠する前に、遺伝子や染色体に異常がないかどうかを調べる医療技術」です。この検査によって、不妊の原因を知って対策につなげられたり、着床後の流産の可能性について知ることができます。着床前診断で染色体異常のない受精卵を選ぶことによって、妊娠率を高めたり、妊娠後の流産の可能性を大きく減らすことができます。

 

着床前診断は一般の医療機関では、医師の許可がなければ行えず、実施までに半年ほどの期間を要する場合があります。株式会社B&C Healthcare弊社では着床前診断の流れや検査によってできることをまとめた情報発信を行っています。不妊で悩まれていたり、こうした技術の情報について気になる方はこちらをご確認ください。

 

まとめ

女性の不妊にはいろいろな原因があり、その原因を検査で知ることでより妊娠できる可能性の高い治療につなげていくことができます。検査を受けることで自然妊娠を見込める治療もあるので、自分が不妊であるかもしれないと感じたならばなるべく早く検査を受けて原因を究明し、治療へとつなげていきましょう。

 

監修

中林 稔 先生
三楽病院 産婦人科部長

日本医科大学卒業。東京大学医学部附属病院で研修後、三井記念病院医長、虎の門病院医長、愛育病院医長を経て、現在三楽病院産婦人科部長。毎日出産や手術に立ち会う傍ら、各地で講演を行い医学的知識や技術の普及に力を入れている。また、少子化及び産婦人科医師不足問題にも積極的に取り組み、教育においても若手医師の育成をはじめ助産師学院の設立等、幅広く活動を行っている。

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