ご夫婦によって、男の子がほしい、女の子がほしいというご希望をお持ちのことも多いですが、産み分けをすると妊娠率が下がるといわれています。男女産み分けを試みることで、なぜ妊娠率が低下するでしょうか?今回は、産み分けと妊娠率の関係に焦点を当てて解説していきます。
産み分けの結果を左右するのは「X精子」と「Y精子」であり、このうち、どちらの精子で受精するかが赤ちゃんの性別を決めます。女の子を授かるX精子は酸性の環境に強く、寿命が2〜3日と比較的長いです。男の子を授かるY精子はアルカリ性の環境に強く、寿命は1日しかありません。
一般的に行われている産み分けの多くは、希望の性別の子供が生まれる精子にとって有利な条件となるように進められます。
比較的よく行われているのは、性交日をコントロールしてX精子もしくはY精子を受精させやすくするタイミング法です。膣内は酸性なので、女の子が生まれるX精子にとって有利な環境ですが、排卵日にはアルカリ性に近づくため、Y精子が働きやすくなります。
各精子の寿命も考慮して、性交のタイミングが排卵日の2日前だと女の子が、排卵日当日だと男の子の妊娠率が高まるといわれています。
それ以外にも、産み分けゼリーで膣内の酸性度を人為的にコントロールする方法もあります。排卵日を起点に膣内の酸性濃度は変化しますが、個人差もあるため、専用のゼリーを注入して酸性やアルカリ性になるように調整します。
また、リンとカルシウムを含むリンカルを服用すると、男の子が生まれやすくなると考えられており、性交日の調節や産み分けゼリーの使用とあわせて取り入れることができます。
家庭で実践できる産み分けの成功率は高くとも約80%とされており、必ずしも希望の性別の子供を授かると限らないことは理解しておきましょう
子供の性別を産み分けようとするときには、X精子とY精子のどちらか一方の働きを抑えることになります。X精子にとって有利な条件にすれば、Y精子が働きにくくなります。逆に、Y精子にとって都合の良い条件にすると、X精子が働きにくくなります。
たとえば、X精子が働きやすくなるように膣内を酸性にする産み分けゼリーを使えば、Y精子で受精する可能性は減ります。この場合、Y精子の活動が100%抑えられるわけではありませんが、どちらか一方の精子が活動しにくくなることは事実です。
産み分けにおいて、片方の精子の働きが抑制された結果、そもそも精子と卵子が出会う確率が減り、妊娠率の低下につながるといえます。
したがって、不妊治療をしている人や高齢出産になる人は、どちらかの精子の働きを抑えることを目的とした方法では、産み分けをしない方が良いと考えることもできます。そもそも、子供を授かることを第一に考えたいのか、妊娠率が下がったとしても産み分けを重視したいのか、年齢や状況から検討してみると良いでしょう。
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男の子、女の子のどちらを産み分ける場合でも、どちらかの性別の赤ちゃんが生まれる精子の働きが抑えられることから、妊娠率は低下するといわれています。
男の子を産み分けたい場合は排卵日当日に性交するので、条件としては妊娠しやすい状態になります。産み分けゼリーを用いるなどして、女の子が生まれる精子の働きを抑えれば、卵子が精子と出会う可能性が減ることから、妊娠率は低くなります。
それに対して、女の子を希望する場合は排卵日の2日前を目がけて性交することになります。産み分けゼリーでY精子の働きを抑えることに加え、やはり排卵日よりも前に性交することで、特に妊娠率は下がりやすくなると考えられています。女の子が生まれるX精子は寿命が長いとはいわれているものの、排卵日の性交ではない分、妊娠率が低下しやすくなるのです。
一般的には、年齢を重ねるにつれて妊娠しにくい状態になるとされており、不妊で悩む方も増える傾向にあります。産み分けで妊娠率が下がること、女の子の場合は特に妊娠率が下がる可能性があることは念頭においておきましょう。
「産み分けに向けてできることはしたいけれど、妊娠率が下がるのは避けたい」という思いがある場合は、着床前診断を検討することもできます。着床前診断であれば、妊娠率を下げずに、高確率で男女産み分けを実現できるのです。
着床前診断とは、体外受精や顕微授精によって得た受精卵の染色体、遺伝子について異常を検査する医療技術です。染色体異常がある受精卵では、妊娠率が低下したり、妊娠しても流産したりと、出産までに至れないことがほとんどです。異常のない受精卵を選んで子宮に戻す技術によって、妊娠率を上げ、流産を減らすことにつながります。
なぜ、染色体や遺伝子の異常を調べる着床前診断で男女産み分けができるのか、疑問に思われるかもしれません。実は、着床前診断では赤ちゃんの性別を決定する「性染色体」についても異常を調べていきます。この染色体の組み合わせがXXなら女の子が、XYなら男の子が生まれるため、子供の性別は受精卵の段階で決まっているのです。
希望の性別の赤ちゃんが生まれる性染色体のある受精卵を選ぶことによって、高い確率(統計上98%以上とされています)で男女産み分けが可能となります。ただし、日本国内の医療機関では、産み分け目的では着床前診断を受けられない決まりになっています。
数ある産み分け方法の中でも高い確率で希望の性別の赤ちゃんを授かることができる着床前診断ですが、一般的な医療機関では検査対象が制限されています。
日本では、過去に流産を繰り返しているか、ご夫婦のどちらかが子供に遺伝する可能性のある遺伝子疾患の保因者であるなど、特にリスクが高いとみなされる人だけが着床前診断の対象になっています。そして、男女産み分けが目的で着床前診断を受けることはできません。
しかし、株式会社B&C Healthcare(B&C Healthcare)の着床前診断プログラムは、そうした制限のない検査を行っています。高齢出産で染色体異常が不安な方も、高確率で産み分けしたい方も、検査を受けることが可能です。
B&C Healthcareの着床前診断では、日本国内の医療機関で得た受精卵(または受精卵の細胞から取り出したDNA)を米国の検査機関に送ります。ご夫婦が海外に渡航する必要はありませんが、実際に検査を行う場所が米国であるため、日本における制限が当てはまらないのです。
この仕組みに違法性はなく、米国の検査機関も豊富な実績を有するため、安心して着床前診断を受けることができます。
一般的に家庭で行なわれる産み分けは確実な方法ではなく、さらに妊娠率が低下する可能性もあります。しかし、B&C Healthcareの着床前診断の場合は、染色体異常の認められない受精卵を選ぶことでむしろ妊娠率を上げて産み分けができます。ご興味があれば詳しく調べてみてはいかがでしょうか。