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【医師監修】中国式産み分けカレンダーの確実性とより精度の高い産み分け方法について

2021.04.26

男の子と女の子を産み分けるためのカレンダーは、本当に当たるのでしょうか?赤ちゃんに望む性別があり、少しでも産み分けの確率を上げたいとお考えのご夫婦もいらっしゃいます。今回は、産み分けカレンダーの的中率をはじめ、より高い確率で産み分けできる方法についてご紹介します。

 

産み分けカレンダーとは?どのような手順で行うのかを解説

 

中国式産み分けカレンダーは13世紀に中国で作られたもので、“受胎月”と“母親の数え年”を使って赤ちゃんの性別を予想できるといわれています。古代中国の出生記録をもとにした統計から、特定の日に授かった子供の性別がどちらなのか、カレンダーから読み取ることができるようになっています。

 

受胎月とは、受精して着床した月のことで、旧暦から計算します。受精から着床までには数日かかるため、厳密な日にちではなく“月”という形をとるのです。数え年については、生まれた年を1歳として、毎年お正月に1歳ずつ年をとっていくという数え方をします。

 

旧暦や数え年については馴染みが薄い方もいるかと思いますが、生年月日や性交日を入力すれば、中国式産み分けカレンダーに沿って自動計算してくれるWEBサイトもいくつかあります。

 

また、中国式以外に、ブラジル式のカレンダーも存在します。こちらは数え年ではなく、満年齢を使う点で異なりますが、それ以外の使い方は中国式と大きく変わりません。アジア系の人は、中国式のカレンダーを使う傾向にあるようです。

 

産み分けカレンダーの気になる的中率について

 

中国式産み分けカレンダーの精度は90%という説もありますが、実際の体験談には「外れてしまった」という声も多いです。確かな確率は定かでありませんが、アンケート調査を行っている機関もあり、60〜75%程度の的中率にとどまるようです。

 

長い歴史を持つカレンダーではありますが、あくまでも統計学を用いた傾向の分析になるため、確実性は乏しいことが実情です。したがって、古代から用いられてきた“占いの一種”というような位置づけになります。

 

ただ、産み分けに関する取り組みを一切しなかった場合、男女が生まれる確率は単純計算でそれぞれ50%となります。産み分けカレンダーを使えば必ず産み分けが成功するわけではありませんが、「希望の性別になる可能性がある」という少しの期待を込めるくらいがちょうど良いかもしれません。

 

産み分けカレンダーよりも根拠がある方法って?

 

産み分けカレンダーは占いのような位置付けとなるため、根拠は乏しいです。何かしらの根拠がある方法で産み分けを試みたい場合は、次のような方法を検討することができます。

 

◆産み分けゼリー

性交時に膣内に注入して使うゼリーで、膣内を酸性やアルカリ性に傾ける作用があります。女の子が生まれる「X精子」は酸性に、男の子が生まれる「Y精子」はアルカリ性に強いという性質を生かした産み分け方法です。女の子を産み分けたいときは酸性に近づく「ピンクゼリー」、男の子を産み分けたいときはアルカリ性に近づく「グリーンゼリー」を用います。

 

◆タイミング法

通常、膣内は酸性の状態を保っており、細菌などを侵入させないようになっています。しかし、排卵日にはアルカリ性に近づくという特徴があります。女の子が生まれる「X精子」は酸性に強く、寿命が2〜3日程度と長いため、女の子を希望するときは排卵日の2日前を狙って性交します。一方、男の子が生まれる「Y精子」は寿命が1日ほどしかない特徴があり、排卵日に膣内がアルカリ性に近づいたタイミングで性交します。このように性交のタイミングを工夫することで産み分けする方法を「タイミング法」といいます。

 

◆リンカル

リンカルは「リン酸カルシウム」のことであり、健康補助食品として用いられてきました。胎児の先天的な異常のリスクを下げる目的で開発されたものですが、これを服用した場合、赤ちゃんが男の子になる傾向があります。なぜ男の子が生まれる確率が上がるのか根拠は明らかになっていませんが、副作用や胎児への影響が確認されていないため、産み分け目的でも服用されています。

 

膣内の酸性濃度の変化に着目した産み分け方法はいくつかありますが、実際には個人差もあるため、必ず成功するわけではありません。膣内を酸性に傾けた状態で性交したとしても、女の子が生まれる精子だけが100%生き残るとも限りません。しかし、特に何も対策しなければ男女が半々の確率で生まれるところ、こうした方法を組み合わせることによって成功率は上がるでしょう。

 

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より確率の高い産み分けが可能な着床前診断とは

 

着床前診断とは、流産や不妊、遺伝性疾患の予防のために行われるものです。しかし、男女の産み分けをほぼ確実に行うことも可能だとご存じでしょうか?

 

着床前診断は、妊娠してから実施するものではなく、受精卵の段階で異常を調べる検査です。受精卵の遺伝子や染色体を調べるとき、“性染色体”に関する情報も得られますが、この染色体の組み合わせによって赤ちゃんの性別がわかるのです。

 

希望の性別の性染色体を持った受精卵だけを子宮に戻して妊娠、出産のプロセスを経ると、高い確率で産み分けが可能となります。アメリカでは、ファミリーバランシングを目的とした男の子と女の子の産み分けが一般的に行われています。

 

ただ、日本では男女の産み分けが目的の場合に着床前診断を受けることはできません。さらに、国内で現在行われている臨床研究でも2回以上胚移植に成功していない「反復ART不成功」、2回以上流産を経験している「反復流産」、ご夫婦のどちらかに「均衡型転座」のある(流産経験は問われません)方のみが対象となり、自由度が低いという側面があります。

 

しかし、株式会社B&C Healthcare(B&C Healthcare)の着床前診断では、男女の産み分けも可能であり、年齢制限もありません。また、検査に関しても学会の制限がなく、可能な限り実施できるようになっています。

 

B&C Healthcareで着床前診断を受ける場合、まずは日本の医療機関で体外受精または顕微受精を行います。そこで得られた受精卵または受精卵から細胞の一部を取り出し、その細胞に含まれるDNAを増幅して米国の研究所に輸送します。

 

受精卵を送る方法のみではなく、DNAだけを輸送し、受精卵は国内の医療機関で保管することもできるようになったことから、受精卵への影響を心配する必要がありません。日本国内で受けられるというメリットもあり、海外に渡航する負担も抑えることができます。

 

近年は晩婚化に伴う高齢出産が増えてきています。母体の年齢が上がるほど流産や胎児の異常が生じるリスクは高まるので、妊娠や出産を考えている方には何かと不安が伴うでしょう。

 

着床前診断では受精卵の段階で遺伝子や染色体の異常を調べることができ、B&C Healthcareの検査では男女の産み分けを行うことも可能となります。

 

妊娠前に受精卵の異常を調べたい、カレンダーよりも確かな方法で男女の産み分けをしたいというご希望をお持ちの方は、検査を検討してみても良いかもしれません。

 

 

監修

中林 稔 先生
三楽病院 産婦人科部長

日本医科大学卒業。東京大学医学部附属病院で研修後、三井記念病院医長、虎の門病院医長、愛育病院医長を経て、現在三楽病院産婦人科部長。毎日出産や手術に立ち会う傍ら、各地で講演を行い医学的知識や技術の普及に力を入れている。また、少子化及び産婦人科医師不足問題にも積極的に取り組み、教育においても若手医師の育成をはじめ助産師学院の設立等、幅広く活動を行っている。

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