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【医師監修】男性不妊になりやすい人の特徴とは?原因・検査・治療法について解説

2023.05.10

男性不妊は周囲に相談しづらい問題です。「検査したいけれど、どの病院に行けばいいのかよく分からない」「検査で何をするのか分からず不安」と人知れず悩んでいる男性も多いのではないでしょうか。

 

そこで今回は「男性不妊」にフォーカスして、男性不妊になりやすい人の特徴、男性不妊の検査内容、費用の目安などを解説します。男性不妊検査を考えている方はぜひご一読ください。

 

男性不妊とは

「避妊せずに性交しているにもかかわらず1年以上妊娠しない」というときは、不妊が疑われます。このうち、男性側に不妊の原因があるケースを男性不妊といいます。

 

まずは男性不妊がどのくらいの割合を占めるのか、どんな人が男性不妊になりやすいのかをみていきましょう。

 

男性不妊の割合

WHO(​​世界保健機関)が不妊カップルを対象におこなった調査によると、次のような割合を示していることが分かりました。

 

・男性が原因の不妊…24%

・女性が原因の不妊…41%

・男女ともに原因がある不妊…24%

・原因不明不妊…11%

 

「男性が原因の不妊」と「男女ともに原因がある不妊」を合わせると、男性が関与する不妊は約50%を占めています。

 

男性が原因の不妊のみに絞った場合でも、4組中1組が該当します。男性不妊は決してまれなケースではありません。

 

男性不妊になりやすい人の特徴は?アルコールや喫煙は関係ある?

男性不妊になりやすい人の特徴として、次のようなものがあります。

 

(外見の特徴)

・睾丸が小さくなった、または柔らかくなった

・精液の量が少なくなった

・睾丸の上にコブのようなものがある

・睾丸が陰嚢の上部、または太ももの付け根の溝にある

 

(既往歴)

・鼡径ヘルニアの手術を受けたことがある

・感染症によって睾丸が腫れたり、炎症を起こしたりしたことがある

・抗がん剤治療や放射線治療を受けたことがある

 

(生活習慣)

・睡眠や食事が不規則

・肥満している

・ピタッとした下着やズボンを好んで履く

・サウナや長風呂が好き

・喫煙や飲酒の習慣がある

 

上記に当てはまるからといって必ずしも男性不妊とは限りませんが、気になる項目があれば早めに検査を受けておきましょう。

 

また、睾丸は熱に弱く、ピタッとした服装や長時間のサウナで熱がこもると造精機能が衰えることがあります。

 

さらに喫煙、過度な飲酒も男性不妊をまねく原因です。赤ちゃんが欲しいと思ったら、ご夫婦ともにタバコやアルコールを控えるようにしましょう。

 

男性不妊の原因

男性不妊の原因は大きく3つに分けることができます。

 

・精子を造る機能の低下(約82%)

・勃起・射精がうまくいかない(約14%)

・精子の通り道が詰まっている(約4%)

 

それぞれの項目について具体的にみていきましょう。

 

精子を造る機能の低下

精子を造る機能が低下していることを「造精機能障害」と呼びます。男性不妊の原因の中ではもっとも多いケースで、実に8割以上です。

 

造精機能障害では、精子の数が少ない(または精子がない)ほか、精子の運動率が低い、精子の奇形率が高いなどの精子の異変がみられます。

 

造精機能障害が起こる原因はさまざまですが、もっとも多いのは精索静脈瘤(睾丸の血管が肥大する病気)です。抗がん剤や放射線治療が引き金となって造精機能が低下することもあります。

 

勃起や射精がうまくいかない

勃起がうまくいかないことを「勃起障害(ED)」といいます。

 

また、勃起やマスターベーションはできるけれど、性交での射精がうまくいかないことを「射精障害」と呼びます。

 

勃起障害や射精障害は、「排卵日に合わせて性交しなければならない」というプレッシャーが原因になっていることが多いようです。

 

また、糖尿病などの病気や前立腺手術、薬剤の影響によって射精障害を起こしていることもあります。

 

精子の通り道が詰まっている

精子の通り道が詰まっている状態を「精路閉塞障害」といいます。精子の通り道が詰まる原因には次のようなものがあります。

 

・精巣上体炎などの過去の炎症

・ヘルニアなどの手術の影響

・生まれつき精管が詰まっている

・精管が欠損している

 

なんらかの原因で精子の通り道が詰まっていると、射精はできても精子を排出することができないため、治療が必要です。

 

男性不妊の検査・治療について

男性不妊について検査や治療を受けたい場合、どの診療科に行けばよいのでしょうか。また、検査では何をおこなうのでしょうか。

 

この項では、男性不妊検査の具体的な内容について解説します。

 

男性不妊の検査はどこの病院で受けられる?

男性不妊の検査は、不妊治療をおこなっている婦人科、または泌尿器科のある病院で受けることができます。

 

郵送やアプリで結果が分かる「精液検査キット」も販売されていますが、便利である反面、キットだけでは分からない情報もあるので注意しましょう。

 

また、精子の状態は時の流れとともに変化します。過去に検査をして問題ないと判断された方でも、妊娠しない状況が続くようなら再検査を検討しましょう。

 

男性不妊の検査方法

男性不妊の検査は、大きく3つに分けることができます。

 

・精液検査

・泌尿器的検査

・血液検査

 

精液検査では、採取した精液について精子濃度・運動率・正常形態率・白血球数などを調べます。精液を採取する場所は、院内の採精室または自宅です。

 

精液検査で気になる項目があるときは、泌尿器的検査や血液検査がおこなわれます。

 

泌尿器的検査では、問診による既往歴・夫婦生活の状況、外陰部の診察、超音波検査による精索静脈瘤の有無などを調べます。

 

血液検査では、血液中の男性ホルモン濃度、内分泌疾患の有無について調べます。精子が少ない、または無精子症が疑われる場合には、染色体や遺伝子に異変がないか調べることもあります。

 

男性不妊の検査費用はどれくらい?保険適用される?

男性不妊の検査は、精液検査のみであれば5千円~1万円程度です。泌尿器的検査や血液検査を含めると、3~4万円ほどになることもあります。

 

保険適用で検査をおこなうクリニックの場合は、泌尿器的検査・血液検査を含めて数千円で受けられるところもあるようです。

 

クリニックによって検査内容や費用が異なるため、ホームページを参考にあらかじめ調べておくと慌てずに済むでしょう。

 

また、自治体によっては男性不妊検査の助成金を申請できます。ただし、保険適用内で受けた検査は助成金対象にはならないので注意が必要です。

 

男性不妊の治療方法

男性不妊の治療方法は、不妊の原因や個々の状況によって異なります。

 

精子を造る機能が低下している場合、症状が比較的軽いようなら内服薬やビタミン剤、生活習慣の見直しなどで様子をみます。

 

勃起障害では、PDE-5阻害薬などの内服が有効です。射精障害で誤ったマスターベーションが原因になっている場合、器具を使って矯正するケースもあります。

 

精索静脈瘤や精路閉塞障害は、手術での治療が可能です。治療しても精子が回収できない場合は、精巣から直接精子を取り出す(精子採取術)ことも検討します。

 

男性不妊そのものを治すよりも、人工授精や体外受精で妊娠を試みるほうが近道というケースもあるでしょう。妊娠できる期間には限りがあるため、根治治療と並行しながら人工授精・体外受精を試すこともあります。

 

男女ともに不妊検査・治療を

男性だけではなく、女性に不妊の原因が隠れていることもあります。

 

女性不妊になりやすい人の特徴としては、

 

・月経が不規則

・太りすぎ、痩せすぎ

・睡眠や食事が不規則

・喫煙・飲酒習慣がある

・もともと排卵障害がある

・卵巣に内膜症がある

 

などが挙げられます。

 

不妊検査は、男女が同時期におこなうのがベストです。もし不妊の原因が見つかっても、同時進行で治療すれば時間の節約につながり、妊娠するチャンスを増やすことができます。

 

原因がないのに妊娠しないのはなぜ?

男女ともに不妊検査を受けても、原因が分からないケースがあります。原因不明不妊は不妊の10~25%を占めるといわれますが、その理由としてもっとも多いと考えられているのが「加齢」です。

 

35歳を過ぎると卵子の質は低下しますが、男性の精子も加齢とともに精子の運動率・正常形態率が低下します。また、精子DNAの断片化率が増加するとの報告もあり、加齢が及ぼす不妊の影響は男女ともに無視できません。

 

体外受精によって人工的に受精させても、卵子や精子の質が低下していると染色体に異常が出やすくなります。染色体異常のある受精卵は着床が難しく、もし着床できたとしても初期のうちに流産してしまいます。

 

妊娠が難しいご夫婦に「着床前診断」ができること

不妊検査でも原因が分からず、体外受精で妊娠しないときはどうすればよいのでしょうか。不妊問題を打開する方法として、いま注目されているのが「着床前診断」です。

 

着床前診断は、受精卵の細胞の一部を採取して染色体やDNAを調べる検査です。着床前診断によって染色体が正常な胚を子宮に移植することができるため、妊娠率の向上および流産率の低下が期待できます。

 

着床前診断というと敷居が高いイメージがありますが、現在は受精卵のDNA情報のみを海外検査機関へ輸送・検査するプログラムも登場しています。

 

とくに「体外受精を何度も繰り返しているのに妊娠しない」「妊娠はするけれど初期のうちに流産してしまう」という方は、着床前診断が突破口になるかもしれません。

 

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まとめ

男性不妊は決して珍しいことではありません。生まれつきの体質や既往歴のほか、生活習慣が引き金となって造精機能を低下させることも多くあります。思い当たる項目があれば生活を見直しつつ、検査も検討してみましょう。

 

検査でご夫婦ともに異常がない場合、加齢の影響も考えられます。株式会社B&C Healthcareでは、受精卵または受精卵のDNA情報を海外輸送して検査をおこなう着床前診断プログラムを提供中です。着床前診断について詳しく知りたいという方は、資料だけでもご覧になってみてはいかがでしょうか。

 

監修

一倉絵莉子 先生
六本木ヒルズクリニック

産婦人科医 / 六本木ヒルズクリニック 日本産科婦人科学会専門医、日本女性医学学会会員 日本大学医学部卒業。川口市立医療センター、北里大学メディカルセンター産婦人科等に勤務。

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