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【医師監修】男女の双子を授かりたい!産み分け法や双子妊娠の仕組みについて解説

2023.07.17

男の子と女の子の赤ちゃんが一度に産まれてくる「異性の双子」。ひそかに憧れを抱いたことのある人も多いのではないでしょうか。

 

また「男女どちらも欲しいけれど出産リミットが気になる」という女性では、一度に出産できる男女の双子を希望することもあるようです。

 

そこで今回は、「男女の双子を産み分ける方法はあるのか」について医学的に解説していきます。男女の双子を産みたいと考えている人はぜひご一読ください。

 

男女の双子を妊娠する仕組みと確率

 

男女の双子は「二卵性」に該当します。まずは一卵性と二卵性の双子の違いについて解説します。

男女の双子を妊娠する仕組み

 

双子は、受精の仕方によって「一卵性」と「二卵性」に分けることができます。

 

一卵性双子は、ひとつの卵子とひとつの精子が受精したあと何らかの原因で受精卵が二つに分裂したケースです。一卵性双子は同じDNAを有するため、「男と男」または「女と女」の双子が産まれます。

 

二卵性は、二つの卵子にそれぞれ別の精子が受精して妊娠したケースです。二卵性の場合はDNAが別々になるため、男女の双子が産まれることがあります。

 

男女の双子を授かる確率

 

日本において、双子の赤ちゃんが生まれる確率は約1%です。さらに双子全体のうち、異性の双子が生まれる確率は約20~30%といわれています。

 

したがって、男女の双子を授かる確率はおよそ0.2~0.3%ということが分かります。妊娠した女性が1000人いたとしたら、そのうち2~3人が男女の双子を授かる計算です。

 

男女の双子を産み分ける方法はある?

男女の双子を産み分けるためには、具体的にどうすればよいのでしょうか。

 

ここでは双子妊娠にまつわるジンクスや双子を妊娠しやすい人の特徴、医学的な産み分け法について解説します。

 

双子妊娠にまつわる食べ物のジンクス

 

「双子を妊娠しやすくなる」と信じられている食べ物には、次のようなものがあります。

 

・ヤムイモ

・乳製品

・葉酸サプリ

 

ナイジェリア南西部のイグボ=オーラは世界で最も二卵性双子が多いとされる地域です。そのイグボ=オーラで主食として食べられているヤムイモは植物性エストロゲンが多く、たくさんの卵子の排出を促しているのではないかという説があります。

 

また、乳製品などに含まれるインスリン様成長因子(IGF)も、たくさんの卵子を排出させるという説があり、積極的に取り入れている人もいるようです。

 

ですがこれらの食品をたくさん摂った場合でも、双子を妊娠する確率が格段に上がるわけではありません。あくまでジンクスとして考えておくのが無難です。

 

双子を授かりやすい人の特徴

 

次のような特徴がある人は、双子を授かりやすいといわれています。

 

・身内に双子を出産した人がいる

・高齢出産

・不妊治療をしている

 

まずは「身内に双子を出産した人がいる」すなわち遺伝が関係しているケースです。母親側の家系に二卵性双子を出産した人がいる場合、たくさんの卵子が排出される体質が遺伝していて、双子を授かりやすくなることがあります。ただし身内の双子が一卵性である場合、遺伝する可能性は低いです。

 

次に「高齢出産」というケースです。高齢になると卵胞刺激ホルモンの分泌が上昇するため、一度にたくさんの卵子が排出されやすくなるため、双子を出産する人が増えるようです。

 

最後に「不妊治療をしている」という場合です。不妊治療では妊娠の確率を高めるために「排卵誘発剤」という薬を使います。この排卵誘発剤の影響で一度にたくさんの卵子が排出されると、双子を妊娠する確率が高まるといわれています。

 

また従来の体外受精では、成功率を高める目的で二つ以上の受精卵を子宮に移植することがありました。複数個の受精卵が順調に成長した結果、双子や三つ子となるケースもあったようです。

 

ただし現代の体外受精では、体外受精の技術が向上したことなどの理由から、基本的にひとつの受精卵のみを移植するようになっています。

 

男女の双子を産み分ける方法はある?

 

男女の双子を産み分ける医学的な手段はあるのでしょうか?

 

残念ながら、男女の双子を産み分けるための確立した方法はありません。双子は偶然または遺伝的に起こるものであり、意図的に双子を産もうとしても成功する見込みは低いのです。

 

また、医学が発達したとはいえ双子妊娠は通常(単胎)妊娠と比べてリスクを伴います。医療機関であえて双子妊娠を補助する指導・手技をおこなうことは、まずないといえるでしょう。

 

双子妊娠はハイリスク

 

単胎妊娠でもトラブルは起こりますが、双子妊娠の場合はさらにその頻度が増すといわれています。

 

具体的には、次のようなトラブルが考えられます。

 

<双子妊娠のトラブル>

・つわりが悪化しやすい

・お腹が大きくなりすぎることへの負担

・妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病になりやすい

・早産になりやすい

・へその緒がからまる

・胎児の成長に差が出る

・HELLP症候群をまねくことがある

 

HELLP症候群は妊娠後期~産後にかけて起こる病態で、赤血球の破壊や肝機能の悪化などを引き起こすことが特徴です。

 

双子妊娠の検診頻度は、わずかなトラブルでも見逃さないようにするため通常と比べて多くなる傾向にあります。早産を防ぐために入院が必要となる場合もあるので覚えておきましょう。

 

また、分娩では帝王切開となるケースが多くなります。自然分娩の場合どうしても時間がかかってしまい、二人目の赤ちゃんの健康面が心配されるためです。

 

双子妊娠は一度に二人の赤ちゃんと出会える反面、こうしたリスクとも向き合っていく必要があります。

 

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男の子・女の子どちらも欲しい!方法はある?

 

男女の双子を産み分ける方法はありませんが、男の子と女の子をそれぞれ産み分ける方法はあります。そのひとつの方法が着床前診断です。

 

着床前診断で産み分けは可能?

 

着床前診断は、体外受精で得た受精卵の染色体やDNAを調べる検査です。正常と判断された受精卵を子宮に戻すことで、妊娠率の向上と流産率の低下が期待されます。

 

染色体を調べれば性別も分かるので、希望する性別の受精卵を移植すれば理論上は産み分けも可能です。

 

ただし日本国内のクリニックでは、産み分け目的で着床前診断をおこなうことはできません。日本産科婦人科学会では倫理上の観点から着床前診断による男女産み分けを認めていないからです。

産み分けするなら海外渡航するしかないの?

 

アメリカでは、産み分けを目的とした着床前診断を規制していません。実際、渡米して着床前診断を受けるご夫婦もいらっしゃいます。ですが、費用面や言葉の壁、長期休暇をとることなども考えると、誰もができる決断とはいえません。

 

しかし近年では、受精卵または受精卵のDNA情報だけをアメリカへ凍結輸送して着床前診断を受けることが可能になっています。「渡米はできない」と諦めていた人にとって、新しい選択肢は増えているのです。

 

まとめ

 

男女の双子を授かる仕組みや確率、双子を授かりやすい人の特徴について解説しました。

 

男女の双子はとても可愛らしいですが、確実に産み分けるための医学的な方法はありません。たとえ双子ではなくても赤ちゃんの可愛らしさは特別なので、ゆったりとした気持ちで天に運をまかせることも一つです。

 

また双子ではなくても、男の子・女の子どちらも産みたいということであれば、着床前診断が助けになるかもしれません。海外輸送による着床前診断プログラムについては株式会社B&C Healthcareより詳しい資料を取り寄せることが可能です。ぜひ一度ご利用してみてはいかがでしょうか。

 

監修

中林 稔 先生
三楽病院 産婦人科部長

日本医科大学卒業。東京大学医学部附属病院で研修後、三井記念病院医長、虎の門病院医長、愛育病院医長を経て、現在三楽病院産婦人科部長。毎日出産や手術に立ち会う傍ら、各地で講演を行い医学的知識や技術の普及に力を入れている。また、少子化及び産婦人科医師不足問題にも積極的に取り組み、教育においても若手医師の育成をはじめ助産師学院の設立等、幅広く活動を行っている。

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