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【医師監修】子宮体がんになっても妊娠できる?症状・検査・治療について解説

2023.11.30

子宮体がんは、子宮にできるがんの一種です。50歳ごろから増加するため閉経後の病気と考えられがちですが、一部の遺伝性のものは若くから発生する可能性があります。

 

今回は子宮がんの原因や症状、治療法について解説します。治療後の妊娠の可能性にも触れているので、子宮体がんを心配されている方はぜひご一読ください。

 

子宮体がんってどんな病気?

赤ちゃんを育てる場所である子宮は、袋状になった体部と子宮の入口である頸部に分けることができます。このうち、子宮体部に生じる悪性腫瘍のことを子宮体がんと呼びます。

 

子宮体がんのほとんどは子宮内膜から発生するため、子宮内膜がんと呼ばれることもあります。発展途上国よりも先進国で発生頻度が高いことが知られ、その一因として肥満や運動不足があると考えられています。

 

子宮体がんの原因

子宮体がんは、子宮内膜が異常増殖してがん化したものです。その発生には、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンが強く関係していると考えられています。

 

乳がん治療で使われるタモキシフェンや、更年期障害を和らげるエストロゲン補充療法はリスク因子のひとつとなりますが、黄体ホルモンと併用すればリスクを下げることは可能です。

 

子宮体がんになりやすい年齢

子宮体がんの発症例は40歳ごろから増加し、50~60代でピークとなります。

 

月経時に子宮内膜が剥がれ落ちるため、閉経前に子宮体がんと診断される女性は通常少ないとされています。

 

子宮体がんになりやすい人の特徴

子宮体がんはエストロゲンとの関連性が強いため、エストロゲンが過剰に分泌されやすい人ではリスクが高まります。

 

子宮体がんのリスクが高いのは、次のような特徴の人です。

 

・肥満

・生理不順

・閉経が遅い女性

・出産経験がない女性

・ホルモン療法を受けている人

 

これらの特徴がある人はエストロゲンが過剰分泌されやすく、子宮体がんのリスクが高まります。

 

また、エストロゲンに関係なく発生する遺伝性の子宮体がんも2~5%ほど存在します。リンチ症候群は若くして大腸がんを発症する遺伝子変異ですが、子宮内膜にもがんが発生しやすいといわれています。リンチ症候群である女性の3~7割が生涯一度は子宮体がんを発症するとされ、発症年齢も比較的若いことが特徴です。

 

子宮体がんの症状

子宮体がんでもっとも多い自覚症状は不正出血です。不正出血は子宮体がん患者の約90%でみられますが、おりものに少量の血が混じる程度の軽いものもあるため、見逃さないように注意が必要です。

 

他に見られる症状としては、排尿や性行為のときの痛み、排尿のしにくさ、下腹部の痛み、脚のむくみ、お腹の張り(膨満感)などがあります。

 

閉経後や更年期の不正出血はとくに子宮体がんのリスクがあるので、躊躇せず診察を受けるようにしましょう。

 

子宮体がんの検査

子宮体がんの検査では、専用の細い器具で子宮内膜の一部を採取する細胞診が一般的です。

 

未産婦や高齢の方で検査器具を挿入するのが困難な場合は、超音波検査で子宮内膜の厚さを測定し、子宮体がんのリスクを推定することもあります。子宮体がんでは子宮内膜の厚みが増すため、その違いを見分けてがんを発見します。

 

超音波検査は患者の負担が少ないのがメリットですが、その一方で初期のがんを発見するのが難しいという側面もあります。

 

なんらかの異常が見つかったときは、CTやMRIなどの画像検査、子宮内部を観察するための子宮鏡、がん化が疑われる組織をさらに詳細に検査する組織診などがおこなわれ、がんの状態や進行度合を判定します。

 

子宮体がんの分類

子宮体がんは、類内膜がん、漿液性がん、明細胞がんに分類することができます。この中でもっとも多いのが類内膜がんです。漿液性がんと明細胞がんは割合こそ少ないですが、悪性度は高いといわれています。

 

また、がんの大きさや深度、遠隔転移の有無によって、I〜Ⅳまでのステージに分けられます。これらの病気や分類に加え、妊娠の希望や年齢などを考慮しながら治療計画が立てられます。

 

子宮体がんの治療法

子宮体がんは手術が基本です。必要に応じて放射線治療や薬物療法が用いられることもあります。

 

手術

子宮体がんの標準的な治療は、子宮と卵巣・卵管の摘出術です。ただし、類内膜がんで悪性度が低い場合、卵巣や子宮を温存できるケースもあります。

 

開腹手術が基本ですが、内視鏡手術やロボット手術を行う医療機関も増えてきています。体の負担が少なく、入院日数を短くできるのがメリットですが、がんの進行度合や年齢によっては選択できないことがあります。

 

手術費用の目安

子宮体がんの基本となる子宮全摘術の場合、手術費用は20~40万円(3割負担の場合)ほどが目安です。切除する範囲が広くなるほど費用は高くなる傾向にあります。

 

高額医療費制度を利用できれば、負担を10万円以下に抑えることも可能です。(上限額は所得などの条件によって異なります。)

 

放射線治療

X線やガンマ線などの高エネルギー放射線をがんに照射して小さくする治療法です。がんの再発防止を目的に行われるほか、手術ができない症例で実施されます。

 

放射線治療の副作用として、膀胱炎や直腸炎、小腸閉塞、下痢などがあります。

 

薬物療法

主に再発防止を目的として使われる治療法です。細胞障害性抗がん剤などを用いた化学療法や、黄体ホルモン製剤を用いたホルモン療法があります。

 

子宮を残して治療することは可能?

子宮体がんは子宮全摘が基本となるため、手術を受けた後は妊娠することができません。

 

ただし、前がん病変またはごく初期の子宮体がんの場合、子宮を温存しながらホルモン療法で治療できるケースもあります。

 

とはいえ、手術せずに治療できる症例はごく一部に限られます。副作用や再発のリスクも高いため、主治医とよく相談した上で治療方針を検討していく必要があります。

 

子宮に異常がないのに妊娠しないのはどうして?

子宮体がんやその他の異常がないにも関わらず、数年にわたって妊娠しないという方もいらっしゃいます。原因不明の不妊が多いのはなぜなのでしょうか。

 

原因不明の不妊に潜む「染色体異常」

不妊のカップルのうち10~20%は、原因を特定できない不妊に該当するといわれています。

 

原因不明の不妊はカップルの年齢が上昇するほど増える傾向にあるため、加齢による精子や卵子の老化がその要因になっているのではないかと考えられています。

 

老化した精子と卵子が結びついて生じた受精卵は、染色体異常を生じる割合が高いことが分かっています。染色体に異常がある受精卵は子宮にうまく着床することができず、着床したとしてもほとんどが初期のうちに流産してしまいます。

 

35歳以上の女性で妊娠率が顕著に低下するのも、この染色体異常が主な原因になっていると考えられます。

 

着床前診断で染色体異常を見分ける

加齢によって染色体異常のある受精卵が増えれば、必然的に妊娠率は低下し、流産率は上昇します。逆にいえば、染色体異常のない受精卵を見分けて子宮に移植することができれば妊娠率は上がります。

 

これを実践する方法が着床前診断です。着床前診断は、体外受精で得られた胚の染色体を調べる検査で、流産を繰り返す不育症や、体外受精不成功を繰り返す不妊症で用いられます。

 

着床前診断によって正常な胚を見分けることができるので、妊娠率の向上はもちろん、繰り返す流産や体外受精不成功を食い止めるメリットもあります。治療期間の短縮につながるため、限りある時間や資金を有効活用したいご夫婦に注目されています。

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まとめ

子宮体がんは、日本でも増加傾向にある婦人科系がんです。不正出血などの気になる症状があったら、できるだけ早めに受診を検討しましょう。

 

子宮に病気がないのに妊娠しない場合、加齢によって受精卵の染色体異常が増加していることが原因のひとつとして考えられます。

 

着床前診断について知りたい場合は、株式会社B&C Healthcareの資料請求をご利用いただけます。長引く不妊治療に行き詰まりを感じている方は、一度目を通してみてはいかがでしょうか。

 

 

監修

中林 稔 先生
三楽病院 産婦人科部長

日本医科大学卒業。東京大学医学部附属病院で研修後、三井記念病院医長、虎の門病院医長、愛育病院医長を経て、現在三楽病院産婦人科部長。毎日出産や手術に立ち会う傍ら、各地で講演を行い医学的知識や技術の普及に力を入れている。また、少子化及び産婦人科医師不足問題にも積極的に取り組み、教育においても若手医師の育成をはじめ助産師学院の設立等、幅広く活動を行っている。

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