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【医師監修】不妊治療が痛いって本当?痛みが少しでも緩和される方法や対策をご紹介します。

2022.07.28
不妊治療が痛いって本当?痛みが少しでも緩和される方法や対策をご紹介します。

不妊治療の検査や治療すべてに痛みが伴うということはありませんが、検査や治療によっては痛みが生じるものもあります。実際に検査や治療をされた方の体験談には痛みに関する記載も多いので、特に痛みに弱いという方は不安になってしまうかもしれません。

 

なぜ不妊治療で痛みが生じるものがあるのか。その原因や、痛みを少しでも軽くするにはどうすればよいのかについて詳しくご紹介します。

不妊治療が痛いといわれるのはなぜ?

なぜ不妊治療が痛いといわれるのか、その理由からご紹介します。痛い理由を知っておくことで、痛みに対しての考え方が変わってくるかもしれません。何も知らずに怖がるのではなく、まずは痛みの理由を知っていきましょう。

緊張によって力が入ってしまい痛みを感じやすい

経膣エコー検査や子宮鏡検査などの場合、緊張によって力が入ってしまい本来ならば痛みが少ない検査なのに強い痛み感じてしまうことがあります。

 

例えば、経膣エコー検査は膣の形にあわせた超音波の器具を膣内に入れて検査をするものです。性交時よりも痛みを感じる要素は少ないはずなのに性交時よりも痛みを感じる方もいます。その理由として考えられているのが、自発的な筋性防御および意図しない筋緊張亢進といわれています。

 

つまり、検査そのものに緊張してしまうことで自分では意図していないのに身体に力が入ってしまい、痛みにつながってしまうのです。

 

また、検査を受ける前にネット上で体験談などを読んで痛いと聞いてしまうことで、その情報だけが先行してしまい、普段であれば何とも感じない場合でも痛いと感じることもあります。

頻回に治療や検査を行うことで今までよりも痛みを感じやすくなる

治療や検査も1度目は痛くなかったのに何度かしていくうちに痛みを感じてしまうということもあります。

 

採血を例にとってみましょう。採血は親指側を走行する血管が、痛みに関する神経の通りも少ないため比較的痛みを感じにくく、安全に採血できる部位とされています。しかし、検査に伴い連日何回も採血をしていると、一度採血した部位とは別の場所を使う必要があります。

 

そのため普段刺す場所よりも痛みを感じやすくなったり刺すときに力が入ってしまい痛みを感じることもあるでしょう。

 

不妊治療のプロセスにおいて、採血やホルモン注射など、針を刺すといった形の医療行為を行う回数がどうしても増加します。この場合は1度目の検査や治療ではまったく痛みを感じなくても繰り返すほど、徐々に痛みを感じるようになるということもあるのです。

検査の内容によっては痛いと感じざるを得ないものも

不妊治療の検査や治療の内容によっては、精神的なものや頻度などとは関係なく痛みを伴ってしまうものもあります。どの検査や治療なのかは後述するので痛いのが苦手という方はチェックしておきましょう。

 

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不妊治療で痛いのはどの検査や治療?

なぜ不妊治療の検査や治療が痛いとよく言われるのかが分かったところで、ここからは実際にどの検査や治療に痛みが伴うのかをご紹介します。自分の受ける検査や治療に痛みが伴うのかどうかをチェックしておきましょう。痛みを和らげる対策についても後述していきます。

 

針を刺すから物理的に痛い!採血や投薬

針を刺すから物理的に痛い!採血や投薬

 

採血や注射による投薬は針を刺す必要があるため、物理的に痛みを伴う検査や治療といえるでしょう。

 

採血に関しては、不妊治療では排卵のタイミングを計ったり、妊娠の有無を調べたり、ホルモンの分泌量を調べたりと高頻度で必要になる検査です。

 

ホルモン剤で卵子を育てたり、排卵を促したり、子宮内の環境を整えるようなお薬はほとんどが注射を使用するものです。不妊治療で使用する薬剤はほとんどが筋肉注射を使用するものですが、身体に対して垂直に針を刺し、静脈注射よりも深く針を入れることから、ほかの注射よりも痛みを感じるという方もいます。

 

筋肉に薬剤をいれるということもあり、注射後にも筋肉痛のような痛みが続いてしまうという方もいます。そもそも注射が苦手という方においては、高頻度で行われる採血や投薬は辛く感じてしまうかもしれません。

痛いという体験談が圧倒的に多い卵管造影検査

不妊治療の検査において痛いという体験談が圧倒的に多いのが卵管造影検査といえるでしょう。卵管造影検査は、卵管に造影剤を流して卵管が詰まっていないかどうかを調べる検査です。

 

この検査が痛いといわれる理由は2つあります。ひとつは卵管がそもそも細いということ。細い卵管に人為的にお薬を流せば当然ながら痛みが出やすくなります。特に詰まっている時には詰まりを解消するために圧力をかけなければなりません。

 

もうひとつが検査の際に流入させる造影剤の性質です。造影剤は油っぽいお薬で粘度も高いため、流すことでも痛みを伴うことがあります。

 

卵管造影剤によって痛くなるタイミングは2回あります。お薬を流し込むタイミングと、子宮の中に管を入れてから、管が抜けないようにしたり造影剤が逆流したりしないことを目的に、風船を膨らまして固定するタイミングです。この風船により子宮が圧迫されて痛みを感じることが考えられます。

体外受精からは採卵も痛いと言われる治療の1つ

採卵を経験した人は採卵が最も痛い治療といいます。採卵は卵巣に直接針を刺して卵子を採取する行為です。

 

この治療が痛いといわれる理由は2つあります。1つは、採卵に使う針が太いということ。卵子を採取するので、卵子よりも細い針を使うことはできません。一般的には採血のときに使う針と同じくらいの太さといわれています。腕に採血をしても痛みは感じるのですから、卵巣に刺すことでどうしても痛みは発生してしまいます。

 

もう1つは、無麻酔で行われることがあるためです。近年では、患者さんの痛み予防を最優先として採卵時に静脈麻酔や局所麻酔を使うクリニックも増えましたが、まだまだ無麻酔で採卵を行うところもあります。

 

不妊治療の痛みを緩和するための対策は?

不妊治療の痛みを緩和するための対策は?

 

上記の通り、不妊治療のステップや検査の中では痛みと向き合う必要がある段階がいくつか存在することは確かです。ただし、痛みに耐えながら治療をしなければならないのかとあきらめる必要はありません。

 

痛みを緩和するためにさまざまな対策法があります。無理なく継続していくためにも、痛みを少しでも和らげる方法について紹介いたします。

 

麻酔が使える治療は麻酔を使うことを相談する

経験者から痛いと言われる採卵や卵管造影検査は、場合によって患者さんの負担を減らすために全身麻酔を使って施術するクリニックもあります。

 

全身麻酔を使うと午後は安静にする必要があるため、検査のために丸1日時間がかかってしまうというデメリットがあるのですが、痛みを抑えると考えれば最も効率の良い方法といえるでしょう。

 

ただし、医療機関によっては麻酔を使うことを拒むところもあるので、受診の際に主治医へ相談してみましょう。

不要な情報をシャットダウンして精神的な痛みを減らす

痛みの感じ方は人それぞれ。体験談などを読んで痛いという予備情報をいれたうえで検査や治療を受けると、本来ならば痛くなかった治療でも痛いと感じてしまうことがあります。逆に同じ治療を受けたとしても、「思ったより痛くなかった」と感じる人もいます。

 

緊張や不安は本人が意識していなくても体に力を入れてしまうので、痛みにつながってしまうこともあります。

 

情報を過度に収集しすぎず、不要な情報をシャットダウンしてリラックスした状態で治療や検査をすることで、余計に痛みを感じることを回避できるかもしれません。

 

まとめ

不妊治療や検査では、痛みを感じてしまうものもあります。ですが、予防をしたり、不要な情報をシャットダウンしたりすることで痛みの緩和につながることもあります。

 

検査や治療をする前にはブログや体験記事など1人の経験をうのみにするのではなく、医師へ相談するなど正しい情報を仕入れてから望みましょう。

 

不妊治療の過度なストレスを減らす方法の1つとして、株式会社B&C Healthcareでは審査なしで受けられる着床前診断プログラムを提供しています。もし興味のある方は資料を一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。

 

 

監修

一倉絵莉子 先生
六本木ヒルズクリニック

産婦人科医 / 六本木ヒルズクリニック 日本産科婦人科学会専門医、日本女性医学学会会員 日本大学医学部卒業。川口市立医療センター、北里大学メディカルセンター産婦人科等に勤務。

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